必勝立ち回り
【守山有人】
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パチンコ中級講座~その2~
掲載:2010-04-16

前回はパチンコで常勝するためには「観察力」と「応用力」が大事と書いた。
何度も何度も繰り返して恐縮だが、このふたつは本当に大事だということなのだ。

釘読みの具体的な手法について書いたところでスペースがなくなってしまったので、「観察力」の続きから書いていきたい。

以前立ち回っていた地域には「ピーピング野郎」がいた。
要するに、他人の打っている台を観察する事に執念を燃やすパチンコ生活者なのだが、コイツがウザイのなんのって。

彼は自分が優秀台に座れている場合でも、しばしば席を立つ。
自分の打っているシマはもちろん。他のシマでも気になる台があれば平気で打っている人の後ろに立って、ロコツにメモを取りながらチェック。
ひどい時には数十分でも後ろに立っているから、実際に自分の後ろに立たれると目ざわり極まりない。
何度ガンを飛ばしたことか。
彼がかなりの数の同業者に嫌われていた事は言うまでもない。

ピーピング野郎までいくと流石にやり過ぎだけど、見習うべき点はある。
なぜなら彼のしている事は勝つために必要な事だから(だからウザイのだが)。
ステージ優秀台をいち早く発見するにはしつこいまでの観察が必要になってくるということ。

稼動中、自分が打っている両隣の台はもちろん、出来れば後ろの数台もチェックしておきたい。
回転数表示のデータ機器を利用して、なにげなく他者が打っている台の回転率を予測する事も出来る。
やり過ぎない程度に観察力を駆使するやり方はいくらでもあるのだ。
後はアドリブで各自、より良いやり方を模索してみて欲しい。

データ機器は意外に使える。
保3保4のデジタル短縮が強力な機種(海や慶次なんかがそう)は総回転数最高大当たりが多い台を選ぶと「デキヨシの確率が高まる

中でも一番効果的なのは「ハネモノ」だろう。
「鳴き」に対する当たり確率のデータが10日分もあればその台のヤクモノ性能や拾い率が推測出来る。
これは中身(ヤクモノに入った玉が当たりになる確率)が見えないハネモノにおいて、非常に参考になる。

他にも稼働が多い店で「総鳴き回数」が他台を圧倒しているような台があればその台は鳴きが良い確率が高い
「鳴くかどうかなんて釘をみればわかるじゃん」と思うかも知れないがコトはそう単純でもないのだ。

ハネモノは不思議に奥の深いもので、「ネカセが変わると鳴きが変わる」という現象がおこることがある。
これは俺が長年打ってきて何度も体感した不思議現象。
そんな「調整している人」と「神様」にしか見抜けないような不思議現象でも、データ機器を使えば見抜ける時があるから凄い。
これは利用しない手はないと思う。
当然のことながら、最高大当たりが多いほど「デキヨシ台」の確率が高くなる事も書き添えておかねばなるまい。

観察力を磨いたら後は「応用力」。
そもそも、パチンコで常勝するためにはスペックやトータル確率の把握などの基本よりも応用力の方が現場では重要

ひとつ具体的な例をあげてみよう。
雑誌を読みあさり、勝つための理論はカンペキだけど、釘読みや観察力はイマイチな「ボーダー君」(7~8年前はこういうヤツが多かった)と、理論はオカルトで滅茶苦茶だが、釘読みや観察力に長けたベテランパチンカー(昔はこういう人がけっこういた)。
どちらが収支をあげられるかといえば、そりゃもう圧倒的に後者なのである。

「回る台」が勝てる。
よって、回る台に座れたら席を立たない。
しかし、残念ながらそれを知っているだけではパチンコは勝てない。
回る台をいち早く見つけ、ストロークの工夫や止め打ちを駆使していく事が出来なければ、効率的に収支をあげることは出来ない。
現場での経験とアドリブ力、残念ながらこれは雑誌には載っていない
現場のパチンコは常に状況が変化する。
この変化に対応する「アドリブ力」を磨くには、「基本の積み重ね」と「柔軟な思考力」が必要だ。
どんな事でも基本の積み重ねが重要なのは一緒なので、これについてはいまさら書くまでもないだろう。

昔は右打ちするととんでもなく回る台(F・キング等)や、ちょっとした間違いで千円あたり100回転以上しちゃう台(寿司大王等)がちらほらあった。
今ではホールの管理もすすみ、こういうことは少なくなったが、それでも最初に発想して実戦出来ればかなり有利になる「小ネタ」的なものはそこここに転がっている。

要するにちょっとした着想の問題だと思うのだ。ちょっとだけいつもと違う事を考えて実行してみる。
あまりにリスクが高すぎたら考え物だが、パチンコにおいてリスクが高すぎるという事はかなり少ない。
頭を柔らかくしていろんな事にチャレンジすることによってチャンスは広がるものだと俺は考える。

「応用力」「アドリブ力」についてはまだまだ書くべきことがたくさんあるけれど、一から十まで書くこともなかろう。
とにかく「頭を柔らかくして着想する」事を頭に入れておけば、かなり対応できると思う。

2回にわたってお送りしたパチンコ中級講座は今回でおしまい。
次回からはまた通常の実戦コラムに戻る予定。
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