他人のフンドシ
掲載:2009-05-22
取材でどうしても慶次~斬(以下、斬)を打たなくてはならなくなった。
さらに困ったことに、スケジュールの都合上日曜日にどうしても打たなくてはならない。
こんなことをオリジナル実戦術誌でも一緒で、他の仕事でもいろいろと協力してくれているパチンコ界のナイスガイ「おーさま」にコボしたところ、「私の知っているお店を紹介しましょう、デキの良い台も」と神のようなお言葉を頂いた。
天の声を聞いたような思い。
いや、おーさまって本当に良い人なのである。
ちょっと変わっているけど。
俺は基本的にパチンコは「自分で探す力」がなければダメだと思っているし、そうでなければ食っていけないとも思っている。
プライベートは稼働はもちろん、どのような取材においても常に自力で台を探すのが当然のことと思っている。
またそうでなければパチプロ(今は自分の事をパチプロだとは思っていないけど)などとは恥ずかしくて名乗れない。
実際のところ他人に台を紹介して貰うなんて、実に16年ぶりの出来事。
駆け出しの時以来である。
パチンコ専業者(今はもう、あまりそういう意識もないけど)として非常に情けないことだが、今回は例外中の例外。
こうして正直に「醜態を曝している」ことで勘弁していただきたい
「丸のっかり」は俺としてはまったく本意ではないのだ。
しかし、あまりにも悪条件なのである。
「日曜日一発勝負」で、「激カラ」の斬。
普通の台であれば、俺が取材時の目標としている日当15000円から20000円の台を見つける事はそう難しくないが、この条件下だと油断すると「試し打ちの段階からボーダー以下の台ばかり打ち歩くことになる」。
つまり期待値損をタレ流すような行動をとらざるを得なくなる。
それは流石にサイフに厳しすぎるし、今回はそんな時間すらないのだ。
少し早起きして日曜日のガラガラな電車に乗り込む。
あ、これはちょっと気持ち良いかも。
土、日、祝日は「客多い、釘シブイ」ため、普段は滅多に稼働しない(人並みに休みたいという事もある)俺だけど、このガラガラ感は良いね。これならば遠征でも楽チンだ。
ってな感じで一時間弱かけて目的の地域に到着。
始めての地域ゆえ、ホールまでの道に迷ってしまったが、なんとか無事にお目当ての台を確保する事が出来た。
この時点でかなりホッとする。
今回は「丸のっかり」な関係で、店の条件や詳しい釘の状況などは伏せさせて頂く。
ただ、2.85円で出玉は悪くないということだけは書かなくてはならないが。
この条件の斬であれば千円あたり25回はないと流石に打てないか。
さあ、後は千円25回以上を目指して打つだけだ。
意気揚々とハンドルを捻る。
と、早くも5500円目に当たる。
奥村家紋は出たものの、キセルもなければ、フェード予告も金系予告も好機もなかったのでまったく油断してしまった。
同じ店でデビルマンを実戦していたおーさまが近くに来て「オメです」と祝福してくれる。
「アリです」……とは言わないのか。
ともかく幸先よし。
※実戦データの見方
回転数_大当たり_投資
(2R確A=次回まで電サポ、2R確A=100回転まで電サポ)
CR花の慶次~斬
_122_RUB1_5.5K
(赤セリフ×2→左右同時停止→奥村家紋→奥村強パターン)
(_2)_2R確B
(54)_2R通
ははは、RUB1が1回で終了しちゃったよ。
玉増えもあったけど持ち玉は750発くらい。
ハネデジかっ!!
しかしまあ、やっぱ慶次は連チャンしてナンボの台だよなぁ。
当たってこれじゃあ、なんだか詐欺にあったような気分になる。
そしてこの後は当然のようにあっさりと持ち玉を飲まれ現金投資に突入。
昼過ぎにはオリ術の「センカ君」がやって来ておーさまと3人でメシ。
休憩後もハマる。
が、斬を打つからにはこんなの当たり前だよなぁ。
前作なんて3500回以上のハマリを4回もやっているわけだし、こんなものハマリのうちに入らないでしょ。
1000回のちょっと手前、998回転目に飲み比べ演出から待望の本日初キセル(桜つき)発生、そして「おまつ」のリーチへ。
保留点灯は3個。
激アツである。
むしろこれはハズせんリーチだ。
テンションが上がり過ぎて一人で打っているというのに、思わずおまつのワキを「こちょこちょ」するという暴挙を敢行。
ハタから見れば完全に「アブナイ人」。
流石の俺でも一見の店で一人で打っていてこれをやるのにはちょっと勇気が必要だったな。
でも、やっちゃった(笑)
暴挙を犯した甲斐あって(完全にオカルトなんであんまり気にしないでちょ)無事、当たり。
総投資は37000円。
どってこたぁない、これが慶次だ。
要するに連チャンするかどうかがすべてなのである。
あ、そうそう。
千円あたりの回りは27~8回といったところ。
おーさまいわく、平日でイベント時だったりすると32~3回も回るようなポテンシャルを秘めた台ではあるが、さすがに日曜日。
普段より釘は厳しいそうだ。
しかしこのくらいのレベルがあれば取材実戦としては上等。
まったく、おーさまに感謝である。
これをみて俺と同じようにハマッていた隣りのオジサンが席を立った。
明らかにホームレス風な風貌の隣りのオジサン。
開店当初から隣りの席にいた彼は猛烈な悪臭を放っていた。
で、3000円くらい打つごとに、いちいち席を立つ。
もっと嫌なのが台のドツきぶりがハンパないこと。
コッチもこの人以上にハマっているわけだからさすがの俺でも若干イラッとくる。
「嫌だなぁ、この人早くヤメないかなぁ」と思っていただけにオジサンが席を立ってちょいホッとする。
臭いのは多少仕方ないにしても、やっぱマナーは守らないとイカンよなぁ。
なんで、店員が注意しないんだろ。
だからこの店、釘はソコソコ良いのに客が少ないのかも知れない。
俺じゃない人が座っていたら喧嘩になっている可能性もあったと思うくらいの酷い人だった。
_998_16R確_31.5k
(飲み比べ演出→キセル・桜→おまつ)
(_1)_RUB3
(_4)_RUB3
(45)_16R確
(39)_16R確
(69)_16R確
(_1)_16R確
(_1)_16R確
(28)_2R確B
(57)_2R確B
(58)_16R確
(_3)_16R確
(23)_16R確
(12)_16R確
(_1)_16R確
(15)_16R確
(31)_2R通B
(69)_16R確
(_1)_16R確
(31)_RUB2
(59)_16R確
(63)_2R確B
(_3)_16R確
(51)_2R確A
(95)_2R確B
(15)_RUB1
(31)_2R通
呪文が長い。
いやあ、キタねー。
27連(玉アリでは20連)!!
慶次打って「20勝」なんて表示をはじめて見たなぁ。
斬の確変って達成感あるね。
ともかくこの一撃3万発弱の炸裂でマイナス37000円から一気に世界が変わった。
この景色の変わりようが慶次のダイゴミなんだよねー。
2.85円じゃなければ……なんて言わない。
その分回転率の高さでリスク回避をしているのだから。
しかしまぁ、確変時短消化の「かったるさ」は相変わらず。
この27連を消化するのに3時間ほどかかった。
これが普段斬を打たない一因でもある。
で、終了後たったの19回転で、戦国モード中(前作の長寿桜にあたるモード)奥村、真田、秀吉の3択になる。
目押ししたら、秀吉でビターン!!
俺、目押しうまい(実は超下手で、パチスロはスイカがついているだけでちょっと嫌になる。猛獣王の15枚ナビは一日3回以上はとりこぼす)のじゃないか……と思わず勘違いする。
要するにノリノリになってきたということ。
_119_16R確
(赤書状→チャンスにて候→3択で秀吉!!→金襖→秀吉)
(23)_16R確
(11)_RUB1
(15)_2R通
ややショボ目の連で終わったものの、持ち玉は3万発を軽く超える。
これは大台(10万円勝ち)も見えてきたか。
終了後37回転でふたたびチャンス!!
桜の3疑似から、赤セリフ→金セリフとなり、好機でキセル(桜つき)でおまつ。
保3からなので大チャンスである。
当然、こちょこちょしようと思った(本当、我ながらアブナイ人だ)んだけど、大連チャン後でなんかお腹いっぱいというか、ちょっとボーっとしていたのでこちょこちょを忘れたところ、おまつが泣く(別にこちょこちょしなかったから泣いた訳ないんだけど)。
が、その直後、トラ柄の襖が!!
完全にノリノリ状態だ。
復活アクションの「だが、それがいい」……これは斬最大の改良点だと俺は思う。
非常にシビレル。
嬉しい演出なのだ。
_137_16R確
(桜3疑似→赤セリフ→金セリフ→キセル・桜→おまつ→トラ柄襖・復活当たり)
(11)_2R通
ここまで来ればワンセットもまあご愛敬である。
__528_ヤメ
最後は当たらず。
家が遠いのと、原稿を言い訳にして早めに上がる。
まあ、回るとは言え消化の遅い斬だからね、とりこぼしのリスクを鑑みるとここからの数時間は期待値は下がる一方だし。
今回は他人のフンドシで相撲をとった訳でして。
回転率や仕事量などの細かいデータは割愛させて頂くことをここにお詫びします。
簡単に記すと、回転率は保4をちゃんと狙って千円28くらい。
玉増え有で、下アタッカーもRUBも問題なく出玉が取れました。
キチっと打てば25000円以上は見込める台なんじゃないかな。
ともかくおーさまのおかげで内容のある取材が出来て感謝、感謝。
(実戦結果)
CR花の慶次~斬
【総投資金額】
37000円
【出玉】
31100発
【換金額換金】
88500円
【収支】
+51500円
攻略ポイント
斬を打つ上での注意点