『日々ギャンブル日記』
第3話『予知』
掲載:2009/12/17 21:35
線香をあげ、家で寝よーが・・
まだ、頭の中で色々考えて込んでる。
それでも時計の音しか聞こえてこない・・・
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
脳裏で、母親の言っていた。
バアちゃんの一言だけが、ずっと頭の中でコダマする・・・
『帰っちゃ駄目だよ!』
実は、3年前にバアちゃんは肺のレントゲンに引っかかっていた。
肺ガンだった。
年の為、手術しても体力がもたないだろうと・・・
ただ2年間腫瘍が大きくならないから大丈夫だろうと言われていた。
父親は、バアちゃんに、その事は絶対に言うなとも言われてた。
ただ、バアちゃんの優しい声が、弁当を買って行った時、あのガラガラ声は何だろうと思ったが、母親の電話で
『血を吐いて心臓が動かないんだよぅ』
って言葉でピンときた!
あの時もう肺が駄目だったんだろうと・・・
しかも亡くなる2ヶ月前から自分から入院したいと言いだしていた。
入院してからも親が毎日の様に見舞いに行っていた。
朝ご飯、昼ご飯、夕飯と、飯時毎回!
ただその日昼時、見舞いに行った時だけ、何も言わなかったバアちゃんが、
『帰っちゃ駄目だよ!』
『帰っちゃ駄目だよ!』
と・・・何回も言っていた。
『又夜来るから』
と言って両親が帰ってしまった。
2時間後位に、
病院から
『おばあさんの容体が急変したので来て下さい』
と病院に行ったが、もう息が無かった。
つづく