『萌えパチ業界万華鏡~焔』
裏の世界に生きる その9
掲載:2009/6/14 23:40
かなり期間が開いてしまいましたが、お届けします。
前回のあらすじ
『ピュイッ-30 その2』も不発に終わりました。
それでも利益重視なホールですから、裏系の注文が入りました。
それは、系列店に「1ゲーム連チャン機」のベースマシンを納品です。
させ、納入した機械の結果に関係なく注文を貰えるのは有り難いことです。
この時期ぐらいから中部エリアではバキバキの30パイが猛威を振るってました。
違法機であり、ホールが多額の利鞘を稼いでいるわけです。
しかし、ホールは潤う、プレイヤーは大連チャンを夢見て打つ、機械屋は儲かると誰にもマイナス要素がない世界でした。
納品する機種は、通称「鬼娘」と呼称された機種のベースマシンです。
本来のゲーム性ですら、BIGの1ゲーム連チャンが売り物という激荒機種です。
実際に鬼娘を打ったことはありませんが、伝え聞いた内容は次の通り。
・ベース激カット
(千円17~18ゲーム、リプレイしか揃わない?)
・天井が555とか、888とか
(ベースカットだから、浅い天井でも死ねます)
・初当たりBIGは単発
(いきなりBIGです。
ノーマルは純ハズレ時以外はREG経由でBIG放出)
・初当たりREGは、BIGの10連チャン確定
(一撃3500枚!)
・プラスラインはBIG80回?
と、デタラメなゲーム性になっていたらしいです。
一応、会社としては普通に納品するだけで、カスタマイズはホールがカバン屋に依頼するそうです。
でも、普通の納品で終わるわけがありません。
社長「封印は剥がせるように」
はい? 封印を剥がせるようですと?
社長「クリーム、用意して行けよ」
☆ここで、封印シールについておさらい
当時のパチスロは、不正改造防止のため、基板ケースと本体を封印シールでつなぎ止めます。
封印シールは、剥がすと開封済みの跡が残り、再使用が出来ません。
つまり、開封済みの跡がある=不正改造の可能性ありってわけです。
クリームをどう使うのか?
まず、封印の貼付面にクリームを塗ります。
そこに、封印シールを貼ります。
クリームが基板に封印シールがくっつくのを防いでくれます。
そして、警察検査後に封印シールを剥がすと、跡を残さに剥がせるわけです。
その後、基板加工後に封印シールを貼り直せば、不正改造済みでありながら、封印は貼られている正規品になってしまうのです。
ちなみに、クリームとはニ○アのようなハンドクリームです。
クリーム以外だと、ドライヤーで温めるやり方がありますね。
しかし、このクリームを使っての封印貼り。
いつもより緊張しました。
普通に貼る場合でも、ミスしたら開店出来ないわけです。
今回のケースは、クリームという証拠、いわゆる風営法違反の幇助になりますからね。
いかに証拠を残さず、剥がしやすく貼れるかがポイントでした。
その後、何も言われなかったから無事に作業が出来たようですね。
このような作業は、これ一回きりでした。
※画像は、次回予告?