『ネクスト・ロック・ゲート』
みんな病気じゃない?
掲載:2016/10/3 10:45
ぱちんこAKB48 バラの儀式の演出素材が撮影されたのは、2012年末から2013年初頭にかけてのこと――
遊技台の液晶画面に映し出されるのは、不動のセンター・前田敦子が卒業し、AKB48の人気がピークアウトを迎えた、黄金時代の残照と言える映像である。
未来が目にしみる
/ サプライズボルテージMAX
正直、この時代に戻りたいとは思わんのだよねえ。もちろん、前田敦子が在籍していた、前作・
ぱちんこAKB48の時代にも戻りたくない。
だって、現・グループ第一党の最大派閥チーム4はないし、グループの特異点と言える文化圏を形成したチーム8もない。今、コアなファンが熱狂しているコンテンツがない時代になど戻っても仕方がないでしょう。
自分は、こうしたことを過去に何度も唱えていて、業態や機種スペックを古き良き時代に戻したところで、それを取り巻く状況が昔とは違うのだから客が戻って来たりはしない、と警告もしてます。
しかし――
成功した記憶は人を縛りつける。一度、何らかの機種で大成功してしまうと、その機種の反応が良かったのは昔のことで、今は良くないというのに、「ここは手堅く、あの機種で行こう」とか、第三者から見てまともな状況分析・判断ができているとは思えない行動を、自分自身では慎重に状況を分析し熟考した上での行動と疑わず何度でも実行してしまう。
失敗しても、失敗しても、成功した時のことしか思い出さない――
時々、この業界はユーザーばかりではなく業界まるごとで依存症に陥っているのではないかと思ってしまいます。これは、依存症患者特有の思考パターンですから。
そんな依存症ユーザーもさすがに目が覚めて、あるいは覚めぬまま鬼籍に入って、ホールから足が遠のいているのが今の業界の現状。ぶっちゃけ、
スーパー海物語 IN 沖縄4は、依存症業界人の目が覚める、あるいは諦めて店をたたむ決心をするぐらいの大コケをしてくれればいいと思ってますよ、自分は。
業界に何度となく訪れた危機を救って来たのは、革新的なゲーム性を持った新機種――
その「革新的なゲーム性」という条件にまったく合致しないのが、
スーパー海物語 IN 沖縄4だから。
第4のモードって何それ? 美味しいの? 沖縄 / マリン / 海に加え、演出モードが1つ増えただけじゃないかい。ゲーム性は変わらんし、出玉性能は劣っている。
過去に直接比較するもののないスペックと、それを育てて行く姿勢こそ、今、業界に求められているものだという気がします。
AKB48が全盛期の人気を取り戻すため、卒業した人気メンバーを再加入させたなんて言ったら、誰もが「阿呆か」と思うのに、なぜこの業界は分からぬものだか……。