『ネクスト・ロック・ゲート』
表に出ないパチンコ関連
掲載:2015/10/5 09:40
今年の風邪は性質が悪うございます。この土日、大人しく寝込んでいたのに一向に咳が止まりません。
とは言え、何もせずに寝ていたわけじゃないので、いくつかブログネタとして語る事もあります。
AKB48劇場の著名人が考えたセットリストによる日々の公演は言うに及ばず、第2期の放送が始まった蒼穹のファフナー EXODUS。平成ライダー17作目・仮面ライダーゴーストの放送も始まったし、先日放送を終えたガッチャマン クラウズ インサイトは前作同様、考えさせられる事が多かった。
新内規に移行する前の駆け込み供給で導入される、やっつけ仕事的な新台が面白いかどうかより、最近のアイドル / アニメ / 特撮の方がよっぽど語る価値があると思う。
ちなみに、子供向けとされていたアニメや特撮が大人の視聴にも耐えられる作品になったのは視聴層の高齢化という観点から語られるケースが多いのだが、もう一つ、制作体制の変化という理由があるだろう。
前世紀末まで、アニメや特撮は作中に出て来るヒーローやロボットの玩具を売る事でしか製作費をペイして利益を出せなかった。すなわち、玩具メーカーの作る30分のCMに過ぎなかったのだが、ビデオデッキやDVDプレーヤーなど家庭用視聴機器が普及した現在、作品そのもののソフトを売る事でペイできるようになったのだ。
これはユーザーが、その作品のソフトを手元に置いて、好きな時に何度も観直したいと思わせる高いストーリー性の導入が不可欠になったと言い直す事もできる。
また、パチンコ / パチスロ化もアニメや特撮の製作費をペイするシステムとして機能しているし、これには一度終わった作品をリブートする効果もある。
北斗の拳、新世紀エヴァンゲリオンは言うに及ばず、深夜枠で放送されたマニアックな作品に過ぎなかった牙狼が日本を代表する特撮ヒーローに成長したのも、パチンコ化で新たなファン層を取り込む事に成功したからだ。
先日、業界最速ニュースで放送開始が告げられた、牙狼-紅蓮ノ月-も楽しみです。キャラクターデザインにZETMANの漫画家・桂正和を迎え、メインライターは平成ライダーを数多く手掛けて来た井上敏樹と會川昇。
牙狼アニメ化第一弾・GARO-炎の刻印-は中世西洋 = まるで三浦健太郎のベルセルクのような世界観でしたが、今回は夢枕獏の陰陽師ですかね? 「もし、あの世界に牙狼がいたら?」という同人誌の二次創作的な面白さが牙狼アニメシリーズの魅力の一つかと思います。
特撮は現代から隔たった世界観を構築するほど凝ったセットを組まねばならなくなり、制作費が高騰しますが、アニメの場合、どんな世界観を構築しようと一定の予算内で作品が出来上がるので、これは媒体の特性も考慮した面白い企画です。
ところで、前作・GARO-炎の刻印-に引き続き、牙狼-紅蓮ノ月-の制作を手掛けるアニメーションスタジオ・MAPPAですが、ここは、うしおととらの制作も手掛けてます。少し前、スポンサーに大一商会がいるので、「CRうしおととらの登場は時間の問題じゃないか?」と述べた作品ですね。
そして、うしとらのメインライターも井上敏樹だったりします。井上先生もパチンコマネー組だあね。
日本経済の至るところにマネーを循環させるパチンコ業界――。
パチンコマネーは遊技機メーカーやホールの設備業者、販促を担う広告代理店にだけ流れるものじゃありません。それらと取引のある下請けや個人など、表に出ないパチンコ関連企業や個人の名前を挙げて行ったら膨大な数になります。
遊技台は「電機」だから、大手電機企業 = パナソニックやシャープ、NECに東芝なんかは太い取引先で表に出ないパチンコ関連企業だし、トヨタ自工だってグループ傘下の工場でパチスロの筐体を作っていた。
カジノ法案に絡む議論でパチンコ業界を潰そうという反パチンコ派の意見が強くなり、表に出ないパチンコ関連企業・個人の取引先補填の対案もないまま業界を縮小に向ける事が恐ろしく感じたりね……。
「この不景気に、ふざけた賭博産業が!」と言いつつ、自分の首を絞めるヒモを引っ張ってる事に気づいていない個人って結構多い気がします。