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【ザッシュ】
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『ネクスト・ロック・ゲート』
温故知新とは言うけれど
掲載:2015/8/5 15:54

NO店に入店すると、月初らしく全体に締め調整でした。
 
009 RE:CYBORG(甘デジ)でクセが良いと認識している個体を試すも、やはりこの幅では無理。他に数機種試打した後、腰を落ち着けたのは7月7日にお世話になった時給4kクラスのリング 運命の日FPWZです。
 
 
 
温故知新とは言うけれど
00:16 = 謎のカウントダウン
 
 
 
ゼロになった瞬間、手がドーン! と落ちて来たんですが確定でしょうかね? (モードは「最恐モード」)
 
ともあれ、7月7日に回転率25G/1kに届いた個体だけあって、現状のはっきりと締まっている状態であっても回転率は20G/1kに届きそうです。しかし、明らかに出す気がなく、客もまばらなこの店で時給3k近い台を打つのには、どうにも心苦しいものがありました。
 
せめて、もう少し安い台を――
 
席を離れ、店内を何巡かしてみたものの、やはり打てそうな台はありません。時給1,500円くらいが理想なんですけどね。
 
そんなわけで、2時間少々でNO店を退店し、後は地域の店回りで終了という一日でした。
 
 
さて、火曜コラム陣が申し合わせたように東京都の非等価交換への模索を話題にしているので自分も触れておきましょう。
 
この件ですが、ツケマイてんちょ~さんのコラムをよく読んでいただければ分かるように、問題の核心にあるのはコンプライアンス遵守であり、そこに影を落としているのが「釘問題」です。
 
この5,000円の賞品の仕入れ値はいくらかね? 何、5,000円? 仕入れ値と売値が同じでパチンコ店はどうやって利益を出しているというのかね? 控除率が25%あるって? つまり、そうした性能に(釘を曲げて)遊技機を改造しているという事かね? 違法行為じゃないか! ――というロジックになります。
 
ですから、佐々木真さんのコラムは非等価という環境で打ち手側が希望したい事を述べたものであり、東京都の非等価への模索は、設定を使い、釘を甘くし、打ち手側が「遊べた」と感じる環境を提供するために始まったものではない事を明言しておきます。
 
自分は、いたずらな低換金率化には反対なんですよ。お二人が述べておられる通り、換金差がある環境は打つ時間が取れない人に対して不利で、自分のように生活する時間のほとんどを打つ事に費やせる人間にばかり有利な環境だからです。
 
遊技時間を長く取りましょう = 持ち玉で粘りましょうという事は自分も何度か記事中で呼びかけていますが、みなさんは仕事をしている以上、それに限界があります。
そもそも、高価~等価交換化というのは全ての打ち手にとって有利な遊技条件だったからこそ、受け入れられ、広まっていったもののはずなんですね。今、「低換金率化」が叫ばれているのを聞くと、射幸性が高い機種が発売され、ホールに客が押し寄せるたびに規制して来た警察庁が、急に「客が減っているのは射幸性が高いからだ」と言い出したのと同種のロジックの変化(逆転)を感じてしまいます。
 
先日の記事では端折ってしまいましたが、改めて書きますね。
客が「遊べる」か「遊べないか」はホールの還元率にかかっています。機械のスペックやホールの業態は、いくら論じてもこの問題の核心には触れないのです。
 
 
初項a = 小遣い40,000円
公比 r = 還元率90%
 
40,000÷(1-0.9)=400,000円
 
 
遊技の結果、得た賞球は全て賞品に交換し、ホールの近隣で営業している古物商に売却。売却により得た金銭は全て翌日以降の遊技費用とします。
還元率が90%あれば、40,000円の小遣いを400,000円分の軍資金として運用できるわけですよ。古き良き低換金率時代の状況がこれです。
 
しかし、先日の記事で述べた通り、現在の業界全体の還元率は85%。
 
 
初項a = 小遣い40,000円
公比 r = 還元率85%
 
40,000÷(1-0.85)=266,667円
 
 
還元率が5%低下した事で軍資金として運用できる額が266,667円となり、33.3%も目減りしてしまいました。これが今のパチンコ・パチスロは「遊べない」と感じる理由の核心です。
 
打ち手に還元されていた5%を持って行ったのは言うまでもなく「減収でも増益」を繰り返して来たホール企業ですが、その分配を受けているのが飛躍的に生産能力を上げ、次から次へと新台を送り出すメーカーであり、その宣伝に協力し、自らも「ライター来店取材」という商品をホールに提供する攻略メディアです。
 
自分が彼らに対してケンカ腰なのは当たり前なんですよ。1人の打ち手という立場からすると、「オレたちに分配されていた5%を返せ!」としか言いようがありませんから。
 
佐々木真さんが言っておられる、「パチンコ・パチスロを楽しむ雰囲気」というのは、還元率が90%あった = 遊技にかかる料金が安価だったからこそ生まれたものだと思います。還元率の低下という問題の核心を変えないまま低換金率営業に舵を切ったのでは、得られる結果などおそらく――ねえ?
 
てか、業界はこれに機械のスペックで対応しようとして、すでに失敗してますからね。「うわあ、等価なのに21.2G/1kも回るよー」と言いつつ、16.3G/1kのスーパー海物語in沖縄3HMEと同じ利益を確保できた = 同じ還元率だった、まわるんパチンコ大海物語3です。はたして、同じ事を業態から試みて上手く行くのだろうか?
 
また、先々月、秋葉原に行った際、「定量制」に舵を切ってガラガラになっているホールを見て来ました。
メディア上の「遊べる」という話とは裏腹な調整ですから当たり前です。そこにあったのは、誤爆も許さず、出たら電源を切って客に帰ってもらおうというホール側の事故防止策ですから。
 
温故知新という言葉はあるけれど、現状のニーズや問題の核心を無視して、良かった当時の表面だけを再現するのはいただけません。多くのメディア関係者が推奨する低換金率化がそうならない事を祈るばかりです。
 
一日累計+8.74k也。
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