『ネクスト・ロック・ゲート』
何っ、パチンコ・パチスロ参加人口は増えてるって!?
掲載:2015/5/11 11:10
パチンコ・パチスロ参加人口に関する業界内の指標はいくつか存在しますが、リアルタイムでの状況提供を重視するグローバルアミューズメントが今年の3月上旬に行った調査によると、パチンコ参加人口は991.1万人で前年比+26.7万人増、パチスロ参加人口は710.5万人で+34.1万人と、どちらも増加している事が分かりました。
「いやー、嘘でしょこれ」って言いたくなりますが、調査結果を水増しするメリットは無いので本当でしょうね。
ちなみに、同社はこの報告と合わせて休眠層が大幅に減少している事を指摘。「前年に比べ参加人口は増えたが、距離を置く層からはさらに嫌われた」と市場ポテンシャルの低下に対する危機感を訴えてます。
つくづく、自分の主張は間違っちゃいない。現状が厳しいのはホール関係者がクソッタレ揃いだからだと思いましたよ。
遊技台(商品)についている期待値の値札が読める人は、年々それが低下している事に気づいてますよね? 客量が増えているというのに賑わってる気がしない理由なんて一つしかありません。客滞率が低い――つまり、来た客が瞬殺されてるからでしょう。
ホール関係者は瞬殺される理由をAT機やMAXタイプ、メーカーが作る機械のせいにしたがるけど、いい加減にした方がよいと思います。導入するスペックは選べるでしょうよ。
それに、ずっと期待値の値札を眺めて来た身からすると、震災直後よりクオリティーが下がっているのは何なんだと突っ込みたくなります。
でも、いくら突っ込んでも無駄なんですよね。サービスしたところでそれに見合う客が集まらないのでは、する方がバカだって話が正論です。
だから、みんな勝ちにこだわって立ち回ろうよ。そうすれば、自然と期待値の高い = 控除率の低いホールに客が集まるようになるし、それが打ち手にとっての好循環を生むから。
勝ち負けにこだわらない立ち回りなんてクソ理屈を推奨するバカを自分が嫌う理由をお分かりいただけたでしょうか?
そういえば、先日、そうした話を好む、とある人物が実際にはどんな立ち回りをしてたかを聞きましたが、一言で言うと「顰蹙」
んな事する奴が、どの口で「勝ち負けにこだわらず楽しんでる」なんて言うんだ、と?
――まあ、この話はいいや。話は休眠層の大幅減少による市場ポテンシャルの低下に移します。
これについてグローバルアミューズメントは社会的イメージのさらなる悪化と、射幸性の高い機種中心の店内構成による投資負担増が原因と指摘し、今後の参加人口維持に向けた最重要課題は参加層のボリュームゾーンである35~44歳のサラリーマン世代の離脱防止だと述べています。
この、35~44歳のサラリーマン世代の離脱防止が最重要課題って部分ですが、今、メーカーの機種開発で重要な要素になっているのは、まさにそれでしょう。ハナビや北斗、ヱヴァが代表例ですが、その世代がホールで青春時代を共に過ごした台のリメイクやパート2,3ものが主流です。
しかし、そうした離脱防止策も版権によっては食傷の気が出て来たし、ゴッドのような出玉性能ありきな台はAT規制後の内規では難しいと思います。仮にできたとしても、それはそれで問題なんですよね。
コアなファンの間では「今後、ああいったスペックは作れるのか?」という技術論になりがちですが、内規改正で落ち着いたという事は警察庁が業界の自助努力を組んだという事。内規改正後も今と変わらない射幸性が高いスペックが出て来るようなら、「やっぱ、こいつらに任せても埒が明かねえな」という話になり、次に来るのは警察庁主導の遊技機規則の改正です。
今後、ケアが必要な依存症を生まない業態が確立され、業界の社会的立場が向上すれば、内規改正――要するに緩和のお伺いを立てる事もできますが、遊技機規則を変えられてしまってはどうにもなりません。実際、コンサルタントの中には「近い将来、パチンコもパチスロも警察庁主導の大掛かりな遊技機規則の改正がある」と予想する人もいます。
ちょっと脱線しました。ともかく、ホールやメーカーがリメイク機やパート2,3もの戦略を使えるのは35~44歳のサラリーマン世代というボリュームゾーンがあるからですが、そうしたゾーンが形成されているのは、その当時、業界がさまざまな意欲的な試みを行って来たからなんですよね。
作り込みの浅い手抜きの機歴機種を差し込みながら、ユーザーが食傷気味のリメイク機やパート2,3もので勝負するメーカーも、それに飛びつくホールもいい加減にすべきだと思う。
そのコンテンツについてユーザーが食傷気味である事を感じているなら、どうにもならなくなる前に新しいコンテンツを作り、育てて行くべきでしょう。ハナビや北斗、ヱヴァにだって「最初」はあったし、35~44歳のサラリーマン世代は馴染んだものしか受け入れない頭の固い気質ではないはず。それに、20~30歳の若年層を取り込む意味でも挑戦する意義があるんじゃないだろうか? 次の世代がパチンコ・パチスロシーンのド真ん中に来れるものを作らなければ、次の10年はありません。
ともあれ、顧客の脱落防止という観点から最適と思われる策――リメイクやパート2,3ものの導入を実行しても、多くの機種で稼動がもたないという状況は考えちゃうんですよ。これも客量が増えたように感じない理由の一つじゃないかなあ? 稼動がもたない = 客滞率が低いって事だもんね。
持ち玉で打ち続けられちゃ売上にならないので、客滞率の高さはホール的に歓迎すべき事ではないのかもしれませんが、客が粘るという事は顧客満足度と密接な関係があると思う。顧客満足度が低く、休眠層が大幅に減少している業界に先は無いんじゃ――?
よければ、この件についてみなさんの意見も聞かせてください。