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【ザッシュ】
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『ネクスト・ロック・ゲート』
内規と適正な導入台数の件
掲載:2014/10/2 09:55

5号機――「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」第20条に定める所により、国家公安委員会が定めた「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」の2004年7月1日付改正以後に、保安通信協会(保通協)等の指定試験機関によって行われる型式試験に申し込みを行い、合格したパチスロ機を指す言葉。

今週のツケマイてんちょ~さんのコラムを読んで、「あれっ!?」と思った方がいるはずですが、自分の過去ログ『AT・ART機は2015年11月末で終了のお知らせ』で使っている「内規」は、この「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」の意味で使っています。
【内規 = ある団体の内部にだけ通用する決まり】ですもんね。
「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」を「内規」、メーカー団体側が設けたものは「自主規制」で通じるので、今まで言葉の意味を深く考えずに使っておりました。混乱させてしまった方、すみません。

ともあれ、今回の規制強化と内規変更に至るまでの経緯をまとめると、警察庁から9月16日以降の型式申請分から試験方法を変更するとメーカー側が通達を受けたのは8月28日。その情報が出たのは8月29日。
しかし、月が変わった9月1日。警察庁から受けた指摘・通達は型式試験方法の変更のみならず、遊技機の仕様に関する事を含み、全部で7項目に渡っていた事が判明。
そして、このAT・ART規制への対応を協議していた日電協及び日工組が、自主規制を決めたのが9月19日です。

この件については、考えて欲しい事がいくつかあります。
一つは既に☆お返事☆vol.25で書いてますが、警察庁は「最近のパチスロは客が負けすぎるからけしからん」などと言う理由で規制強化に踏み切ったのではないという事。
☆お返事☆vol.29では、ハード的な技術論でARTの可否を語ってますが、事の焦点はそこではありません。警察庁は出玉性能の中枢を検査対象外のサブ基板に隠して、次々と射幸性の高い機械を市場に出すメーカーの企業姿勢に腹を立てたのです。
つまり、その出玉性能の中枢を検査対象となるメイン基板に移すというメーカーの決断は何を意味するのか?

――白旗でしょう。もう、何も隠し立て致しませんって事。
仮に、メーカーの開発者がこの強化された規制の隙をつく手段を見つけたとしても、世間や警察庁に緩和の空気が広がらない限りやらないはずです。

もう一つは、この規制強化後のパチスロ業界が良くなると思っている人は、ほとんどいないという事。
意見や批判は物事が良くなる事を願ってするものです。では、AT・ART機のコイン単価の高さや出玉推移の荒さを批判していた人たちは、何が良くなると思って批判していたんでしょう?
業界が良くなると思っていたなら少々勉強不足だと思うし、自分の稼働環境が良くなると思っていたなら本当に勘弁していただきたい。

「自分が良ければ」という企業や個人が集まれば集まるほど、その業界は力を失って行きます。
少なくとも、ライターを名乗り、ユーザーを牽引する立場にある人間には、業界の発展を見据えた視点から意見を言って欲しかったと思います。

さて――

今日は所用のため稼働を休んだんですが、一応、店回りだけはしました。
例年、稼動が落ち込む時期ではありますが、まだ序の口の10月初旬でこれは酷すぎますね。このまま行けば、遊技参加者数500万人も大袈裟な話ではないでしょう。

そろそろ、「新台の導入は適正台数で」という話も空しくなって来た気がします。
ユーザー的には無駄な入れ替えを抑えて、その分、還元してくれよという意味合いで言っているはずですが、ホール的には座れる席の数を少なく調整する事で、座れなかったお客さんが他機種に行くように。【新台導入数 < 遊技を希望する客数】とする事で、新台に空きが出た場合、稼動が途切れないようにって事なんですよね。

しかし、遊技参加者数が1,000万人を切った現在、適正と言える台数は少なくなる一方で、福島を例に言うならAKBクラスの版権でも20台BOXが必要なのは地域1,2番店だけで、他店は列で十分って感じです。
弱い版権なら適正な導入台数は0台以外の回答はあり得ないし、この適正台数が、店内にどんな賑わいを演出すると言うのか――?

「ホールの数、多すぎない?」が的を射た意見だと思いますし、それじゃあ身も蓋もないと言うなら、新台導入の訴求をかけておきながら、「いつ稼動が垂れるか分からないから」と新台はもちろん旧台まで回収調整で開店する店舗マネージメントを批判した方が理に適っている気がします。
客の顔ではなくホールコンの画面を眺め続けた結果、すっかり投資家か銀行員みたいになってしまって、娯楽産業の視点から店舗マネージメントを語る店長がいなくなったのが、この業界がつまらなくなった一番の原因でしょう。

まあ、自分個人としては、ぱちんこAKB48 バラの儀式のおかげで毎日楽しくすごしているわけですけどね――。

何とかなりそうな状況も見つけたし、明日は打つ予定です。
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