『ネクスト・ロック・ゲート』
マスデメリットのタンカー
掲載:2014/8/14 10:10
一応、近隣各店に顔は出してるんですが打てる状況がありません。
張り込んでりゃパチスロの天井くらいは拾えそうな気もしますが、張り込んでまでは……ねえ?
ええ年こいたオッサンが、休憩所で本を読みながら待機。
時折、パチスロコーナーを巡回ってのも照れる話です。
そんなわけで撤収し、自宅で読書してました。
海賊とよばれた男(上)(下)
百田尚樹:著 講談社文庫:刊
出光興産創業者・出光佐三をモデルにした歴史経済小説にして、昨年の本屋大賞受賞作。
文庫化されたら読もうと思ってたんで時期的に丁度良かったです。
とりあえず、2013年の売上高5兆350億円・従業員数8,749人(2014年3月)を誇る巨大企業を一代で興した人物の逸話だけに面白い本だとは思いました。あくまでも逸話として、ですが。
小説としては思わず毒を吐きたくなっちゃうレベルなんで、読む際、その辺りには期待しない方がよろしいでしょう。
語り口もやたら偏ってますので、物事を白か黒かでしか見ないような人にはオススメできない部分があります。
ところで、作中に出て来るタンカーの積貨重量が昭和26年代の1万8千トンから昭和41年代には21万トンに大型化している点が、先日グランドオープンした某店に被りました。
ここは遊技機設置台数、パチンコ528台・パチスロ440台と自地区最大級なんですが既に客付きがイマイチです。昨日の昼前に覗いたら、フル稼動は最新機種だけで沖スロコーナーなど本当に遊技者ゼロでした。
タンカーが大型化するのは、原油価格にかなりの輸送費が含まれているためなんですよね。
一度に輸送できる量が増えれば増えるほど輸送コストの削減になり、安い価格で消費者に石油製品を提供できるという理屈ですが、ホールが大型化する理屈も本来は同じはずです。
こういうのを規模の経済性、マスメリットとか、スケールメリットと言います。
しかし、クソでかいホールに空き台がゴロゴロなんて状態になると、大型店舗を維持するためにかかる光熱費や人件費等さまざまな負担が稼動しているわずかな遊技台、要するに遊技客にかかり、安い価格で消費者に商品(遊技)を提供どころか、得られるものは全くの逆効果。
この繁忙期に、グランドオープンから1週間経たずに埋まらなくなる巨大店舗とか、ハッキリ言って失敗だよな、と――?
まあ、過去ログで述べた通り、ここの調整傾向には「遊技という商品を可能な限り高く売りたい」という方針が見えてますので、そもそも経営陣に規模の経済性など考えている人はいないのかもしれませんけどね。
つくづく、現状がよろしくないのは、ホール関係者がバカと腹黒揃いだからだと思います。
みなさんは、くれぐれもマスデメリットのタンカーなどに乗らないようご注意くださいませ。