『ネクスト・ロック・ゲート』
君は、その背中に何を想う?
掲載:2014/7/5 13:05
週明けまで稼働は休止中――。
という事で、観て来ました。ドキュメンタリー映画・第4弾
DOCUMENTARY of AKB48 The time has come
少女たちは、今、その背中に何を想う?
2ヶ月前に公開された特報では、「主力メンバー大量卒業」「求められる世代交代」「AKB48の未来を撮る」「ドキュメンタリー史上初! 2度の総選挙の裏側を描く」となってましたが、その後に起きたあの忌まわしい全国握手会傷害事件――会いに行けるアイドルというコンセプトの根幹を揺るがす、この事件を受けて、特報が出された時点から映画の内容はかなり変更されたように思います。
指原莉乃が1位となった2013年の総選挙は、ハイライトシーンがモノクロで流れただけでしたし……。
とりあえず、今回のドキュメンタリー映画。
最近、AKB48に興味を持ち始めたという方・これからAKB48を知ろうと思っている方にはおススメしません。それが目的なら、第2弾『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』と、第3弾『DOCUMENTARY of AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る?』を観てからの方がいいでしょう。
第2弾は東日本大震災の復興支援活動や、前田敦子が1位の座を大島優子から奪還した第3回選抜総選挙などが描かれますが、何と言っても圧巻は脱水症状と過呼吸の発作で倒れるメンバーが続出した西武ドームコンサートの壮絶な舞台裏。そして、第3弾は次々とメンバーを見舞うスキャンダル報道……。
つまり、ドキュメンタリー映画・第2弾が焦点を当てたものはメンバーの体力の限界であり、第3弾は精神力の限界。これは誰が観ても分かりやすい。
対して第4弾は、大島優子が昨年末の紅白で卒業を発表してから今年の6月に味の素スタジアムで卒業セレモニーを行うまでを縦軸に、横軸には大組閣祭りや総選挙というイベントを盛り込み、その上に様々なメンバーの実像が散りばめられている形なんですが、彼女たちがどんなポジションにいる子なのか分かっていない人には、彼女たちの思いは伝わりにくいと感じました。
尺の問題かインタビュー部分も少なく、AKB初心者には理解し切れない映画だな、と――。
SKE48やNMB48など姉妹グループに関してはほとんど言及されず、スポットを当てるメンバーもずいぶん絞ってはいるんですけどね。
もちろん、自分は全員分かります。自分がこういう奴なので、たまにアンチの方からメールを頂戴したりしますが、そうした人たちに共通して言えるのは、驚くほどAKB48について知らないという事。
あるいは、AKB48とAKBオタをバカにしたいが故に、自分たちにとって都合の良い事実と戯言しか見ようとしていない。
AKB48は地上波 / BS / ラジオ / ブログ / Google+など、基本無料のメディアだけでも膨大な情報を発信し続けているというのにね。
今の時代に生きて、どこかの掲示板と匿名で囁かれる顔も知らない誰かからの情報だけが価値観や物事の判断基準というのはみすぼらし過ぎると思うよ……。
ちなみに、本日7月5日と来週12日、NHKBSプレミアムで23:30から放送される『AKB48SHOW!』ではドキュメンタリー映画の別バージョンが放送されます。
昨年NHKスペシャルで放送された『DOCUMENTARY of AKB48 +10 +1』ではAからZのキーワードに従って、初心者に分かりやすく、ちょっとコアなファンも「へえ~っ」と頷くような形でAKB48というアイドルグループの実像が紹介されました。
今回も同じ構成らしいので、興味のある方はチェックしてみると良いのではないでしょうか?
登場間近のぱちんこAKB48 バラの儀式の演出が、一層感慨深いものになるかも――。