ブログMANIA
【ザッシュ】
Profile

『ネクスト・ロック・ゲート』
上皿の還元率
掲載:2014/5/18 11:05

今日は6月1日から保通協への申請が可能となる新内規について講釈を。

まず、遊びやすさ(当たりやすさ)を目的としたとされる、内規変更の詳細は以下の通り。


(1) 最低賞球数1コ
(2) 初当たり確率1/260未満
(3) 総量出玉6,400コ

※アタッカーの開放パターンは1種類とする。


これで気になるのは(3)の総量出玉6,400コという部分でしょう。
総量出玉とは遊技客から見て有利な状態から始まる大当たり開始から終了までの間に得られる玉数の事なので、「昔の3回権利モノのようなゲーム性か?」と思ってしまうんですが、初当たり確率の上限が1/260なので等価ボーダーは10.2G/1kになります。
これは、突っ込みが早い代わりに当たれば一撃6,000コというゲーム性――!?

ひょっとすると(3)は総獲得遊技球数の期待値の事かもしれませんので、ここの所は現状から見える自分個人の所感と受け止めておいて下さい。
まあ、アタッカーの開放は1パターンという事ですから、潜確や突確無しでシンプルなゲーム性になるのは間違いないでしょう。

てな所で本題。やはり、世間では(1)の最低賞球数1コという部分が一番の関心事らしく、ユーザーからは否定的な意見が多いようです。
「遊びやすさを目的とするなら、ヘソの最低賞球数を5コにしろや!」みたいな感じ。

では、最低賞球数――ヘソからの戻しが現状の3コから1コになった場合、どれほど遊べなくなるのか?
これはホールの還元率の変化と、それによって運用できる軍資金の変化同様、無限等比級数の和の公式をもって数値化できます。


Sn=a÷(1-r)


現状の3コ戻し機種で回転率16G/1k=ベース16の台があった場合、1,000円分の玉(250コ)でどの程度打つ事ができるか。


初項a=250コ
公比r=0.16(16コ/100コ)


250÷(1-0.16)=297.6190476……


ベースが16であれば、サンドに1,000円を1枚投入するごとに平均して297.6コ打ち出せている事になります。

では、1コ戻し機種で回転率16G/1k=ベース6の場合は


初項a=250コ
公比r=0.06(6コ/100コ)


250÷(1-0.06)=265.9574468……


平均して266コ。3コ戻し機種に対し、約31コほど減るという事ですね。
デジタル変動時間の設計にもよりますので一概に決めつける事はできませんが、少なくとも31コの玉を打ち出す間――18.6秒間は、我々エンドユーザーの遊技時間が少なくなります。
同じ遊技料金を支払って楽しむ時間が減るとはけしからん! ……わけないよね。

ここで表わされているのは、上皿に乗ってる玉の分の還元率の変化と、それによって打ち出す事ができる玉数の変化だけです。
つまり、この内規を見て「遊べない」と声を上げるユーザーは、現金投資時の遊技時間の減少について声を上げているにすぎません。
大当たりして下皿に落ちて来る玉の分は考慮してないし、下皿に落ちて来た玉は、大当たり終了後に持ち玉として打ち出す事ができるのにね……。

それに、新基準機が自分の所感通りのスペックだったとしたら、回転率16G/1k=ベース6はお宝台。
戻り玉が少ないから遊べない厳しい台だなんて主張が、いかに馬鹿げてる……いや、馬鹿そのものかと?
パチンコは大当たり1回の平均出玉からその確率分母分のG数を回すのに使用した玉数を引いて、プラスになっていれば勝てる台、マイナスなら勝てない台。遊べる台と言うのは、そのプラスマイナス周辺――プラスでもマイナスでも極端な差玉数になっていない台の事を言うと思うんですが、違いますか?

結局、遊べるかどうかってのはホールの調整にかかってるって事ですね。
ホール関係者がこの内規変更にについて、「こんなスペック、ユーザーが求めているのか?」とか、「戻り玉が少ない厳しいスペック」と否定的な論調で言い出したら勘繰った方が良いですよ。
すなわち、この人、いつもえらそうな事を言ってるくせに実は馬鹿なのか、はたまた持ち玉になるまでお金が入る(売上が上がる)MAXタイプから人気が移る事を恐れて印象操作を試みる腹黒か? と――。

まあ、馬鹿でも腹黒でもガッカリだけどさ。
感想メールを送る

ご利用案内お問い合わせ
特定商取引法に基づく表記