『スカイ・ロック・ゲート☆』
ギガスリルパチンコ!?
掲載:2014/2/3 12:35
昨日は特定日につき、ジャグ狙いで75km先のO店へ――。
しかし、入店時によさ気だった履歴も、空き待ちしているうちに微妙になり始め、昼過ぎには打っても仕方ないようなデータに変貌。諦めて他店に移る事にしました。
まあ、月初の日曜日だから可能性は低いと思ったんですが、ツモッた実績が無いわけじゃありません。今後も、多々無駄足を踏むだろうけど、しつこく通う事にします。
そんなわけで、何軒か回った後、とあるO店のハネモノが甘くなっているのを発見。
期待値的に高くはなさそうですが、複数台、差玉がプラスになっている台があるので、待っていれば打てる台が空きそうだと思いました。
ところが――
みなさん、予想外に粘り腰です。順調に出玉を伸ばしているのは
ビッグシューターXが1台だけで、
トキオデラックスなど揉み揉みですから、いつヤメてもおかしくないはずなのにヤメる客がいません。
ちょっと遅めの昼食を取って戻って来ても、客の入れ替わりは無し……。
そこで休憩室に撤収し、しばらく手持無沙汰にしてたんですが、ふと、コミックコーナーにある『海猿』が気になり、手に取った所、思わず読みふけってしまいました。
某店の蔵書
閉店間際までかけて、全12巻読破――自分の行動は実にしょうもない。だが、『海猿』という作品はしょうもなくない。
最初は品のない描写が目立つし、海上保安官を主人公にした、ありがちな人間ドラマって感じだったんですけど、実際に起きた「九州南西海域工作船事件」がモデルと思われる不審船追跡編辺りから作品は変貌し始め、最終章・J-WING機遭難編でついに大輪の花を咲かせます。
全力をつくしても、全て報われるわけじゃない――。
現実世界の厳しさが流入して来て、虚無感の支配する中、主人公・仙崎大輔を始めとする登場人物達が壮絶な自問自答を繰り返すドラマは実に読み応えがありました。
例えば、新聞社が事故を起こしたJ-WING機乗客の名簿を作る理由。
恥ずかしながら、こうした大型旅客機の事故において、新聞に名簿が載るのは当たり前だと思ってました。何故、安否を気遣う家族の気持ちに踏み込んで、なじられながらも、航空会社の乗客名簿にカタカナで記された名前を漢字に直し、搭乗理由を調べ上げ、紙面に掲載せねばならないのか?
ヒロインの新聞記者・浦部美晴のこうした葛藤にも明確な答は出ないんですが、それだけに考えさせられてしまいます。
もう最終章は、こうした葛藤と自問自答の連続ですよ。読み終えて退店した時には、この作品をネタに小博打に興じる事が罪深く感じられてしまったりね。
ええ、『海猿』が気になった理由は、もうすぐ
CRフィーバー海猿が出るからです。
機種特設ページTOP
そうですか、「ギガスリルパチンコ!」ですか。
サイト中で公開されているスペシャルムービーでは、登場人物の人間らしい弱さや、重い葛藤を抜いた形で漫画のクライマックスシーンが再構成され、被害者の救助に成功するか否かという所までが公開されています。
「この続きはリーチアクションで」って事ですね。
パチンコというエンターテインメントを考えれば、メーカーが主人公のヒーロー性を高めた演出をした事は間違いじゃないんですよ。
ただ、何と言うんだろう。原作を読んでいない人達が、「主人公がカッコイイ」の「救助シーンにはドキドキするの」という、軽佻浮薄な事を言ってるのを見るのは嫌かな、と……。
あるいは、識者ぶって「漫画原作ではなく、伊藤英明主演の映画版を原作にして作って欲しかった」みたいな事を言う人もいるかもしれない。
でも、伊藤英明主演の映画――フジテレビ制作版はおそらく出ません。作者・佐藤秀峰とフジテレビの間には確執があり、作者自身が「フジテレビとは二度と仕事をしません」と明言しているからです。
確執に至った状況はネット上で克明に公開されているけど、これはパチンコメーカーが仲介に入ってもダメじゃないだろうか?
何はともあれ、もし自分がこの機種を打つ機会があったとしたら、軽い事は書けないと感じてます。
「お前が何者か……そんな事は1分後にはわかる。なぜなら、人は死を前に嘘をつけない」
作品中のエピソードと同じ状況に遭った時、自分は一体どんな行動を取っているのだろうと考えたら恐ろしくなりました……昨日はそんな一日です。