『スカイ・ロック・ゲート☆』
パチスロは1 段階設定に!?
掲載:2013/9/15 14:25
海外のカジノ運営企業が、日本でのカジノ建設に向け、候補地探しを進めている。
――当サイトのニュースにあった件ですが、ほぼ間違いなく「カジノ法案」は通ると踏んでいるんでしょうね。
既に過去ログで書いた通り、その辺りにポツンとカジノが出来るわけじゃなく、カジノの客層とホールの客層は競合するわけでもないので、我々が気にするべきは「カジノ法案」そのものではなく、それに追従して起きると見込まれている「換金合法化」議論の方です。
果たして、これがこの業界にどんな変化をもたらすのか?
先週前半は、これに対する解説と、現状起こると見越されている事を述べましたが、ふと疑問に思う事が出て来たんですよ。
それは、合法化へ至る様々な障壁の1つ、平等性の確保――
「パチンコ機はパチンコホールが釘調整(厳密には違法)で利益をコントロールしているのが現状であり平等とは言えない。そこで考案されているのが、ECO遊技機(封入式パチンコ機)である」という部分。
釘による調整格差が不平等だと言うなら、設定はどうなの、と?
アナログな不平等はNGだが、デジタルな不平等はOKとか、何か理屈としておかしいでしょう。
ちなみに、山佐の『パルサーワン』をご存知ですか?
これは2010年に作られたニューパルサー系のノーマルタイプで、山佐直営のENDLESS水島店に試験導入された台です。
その特徴は、機種名の通り、設定が1段階しか無い事。
「しかし、ちゃんと出玉の波がある事を証明した」という文脈の記事を、自分は読んだ事がありまして、その時は酔狂な台作るなあとしか思わなかったんですが、もしやこれはデジタルな不平等が問題視された時を見越した実験だったりしたのですかね?
ARTタイプが設定不問の出玉性能を有するのは既知の事実だし、ノーマルタイプという機種スペックで、こうした台が作られた事が、どうにもそう思えてならなかったり……。
念のため、これは完璧に自分個人の意見ですよ。
「換金合法化」への障壁として平等性の確保を挙げる識者はいますが、それをパチスロの設定にまで拡大して言及した記事は読んだ覚えがありません。
ただねえ、釘調整ばかりが言及されるのは、現行の風営法において違法行為という観点からだと思うのですよ。
だから、換金行為を合法化するにあたって、法改正や新法の立案が必要になるのは間違いないでしょうし、もしそうなった際にパチスロの規定が現状のままと考えるのは浅慮にすぎる気がします。
日本全国、パチンコもパチスロも、どのホールでどの台を選んでも平等に100%負ける調整。
強いて勝つ方法を挙げればパチスロのハイエナだけで、打ち手は確率のムラによる勝敗を楽しんでいるのみ。
でも、これは正しいんです。だって、パチンコ・パチスロは打ち手が打つ技術を駆使する遊び――遊技ではなく、換金が合法と認められたギャンブルなんですから!
……とか、自分は嫌ですがね。合法的なギャンブルになったら、日本は国内至る所に賭博場が立ち並ぶギャンブル大国という事にもなるわけですし、実際はどうあれ、パチンコ・パチスロは遊技という建前のままにしといた方が対外的なイメージも良いでしょう。
合法化(風営法遵守)とか、健全化を進める度に、魅力を失って行くこの業界。
しょせんはグレーゾーンの上に胡坐をかいた、ちょっといかがわしい小博打なんだから、ほどほどにしておくのが良かろうと思います。