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【ザッシュ】
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『スカイ・ロック・ゲート☆』
このリメイクはどうだろう?
掲載:2013/8/1 10:55

「柏木ベンチプレス」何じゃこりゃああーっ!
アリかナシかと言われれば、51 : 49でアリだが、ゆきりんって結構シュールな感性の持ち主なのね。 
 
ともかく、今日は稼働無し。一応、自地区O店の様子は見ましたが打てる台は無く、商業都市まで行ったとしても、昨日の時点でまともに打ててない以上、開け返す要素皆無につき無駄だろうな、と。 
 
そんなわけで、今日の読書はこちら。
 
 
 
このリメイクはどうだろう?
人造人間キカイダー The Novel
 
 
 
松岡圭祐:著 角川文庫:刊 2014年に映画化らしいですね。これはその原作でしょうか?
だとすると、累計600万部を超える人気シリーズを抱える作家の仕事にしては、ちょっとねえ……。 
 
『人造人間キカイダー』と言えば、『仮面ライダー』同様、東映が石ノ森章太郎を原作に迎えて世に送り出した特撮番組ですが、善と悪の狭間で苦悩する人造人間というテーマは『仮面ライダー』以上に深いものがあります。
番組放送当時はさすがに物心もついてなかったので、自分にとってのキカイダーは後に読んだ原作の漫画版の方ですけど、不完全な良心回路に加え服従回路を埋め込まれたジローは人間そのものの心を持つようになり、嘘をついて危機を脱した上、その威力から使う事を躊躇っていたブラスターを撃って、ハカイダーや01を破壊した後、いずこともなく去っていくというラストシーンは実に業が深い。
 
小説版も、もちろんその辺りは押さえているものの、こちらのジローはふっ切れてます。
不完全な良心回路の影響で左右非対称な体になるのではなく、赤い戦闘用ロボット「ファージティブ・フロム・ヘル」と青い医療用ロボット「ゼロダイバー」、2体のロボットが合わさったものであり、その二面性をもって限りなく人間に近づいたという設定からか、「仮想生命としてまっすぐに生きてさえいれば、いつか全身を青く染められそうな気がする」と、思考にブレがありません。
真摯、かつ健気に光明寺ミツコとマサルを守る人造人間の姿を描きたかったのなら、ミツコの人物造型がイマイチだったとも思うし、もう原作とは似て異なるものですよねえ。 
 
とりあえず、これを読んで『人造人間キカイダー』を分かったつもりになってはいけません。こっちなら、可。 
 
 
 
このリメイクはどうだろう?
人造人間キカイダー THE ANIMATION
 
 
 
40年前、ハワイで放送された際は70%超の視聴率を叩き出し、今世紀に入ってからも「キカイダー・ジェネレーション・デイ」「キカイダー・ブラザーズ・デイ」という記念日が制定されているような作品をナメたらいかん!
 
こうした作品のリメイクをするなら、これほどまでに人々の心を動かしたものが何であるのか深く考察し、根本的なものは変えず、時代にそぐわなくなってしまっている表現や設定のアップデートをするに留めるべきなのだと思います。
ちょうど今、そうした方法論で作られた『宇宙戦艦ヤマト2199』が放送されているから、なおさら『人造人間キカイダー The Novel』が拙く感じてしまったりね……。 
 
願わくば、この小説が映画版の原作ではありませんように。 
 

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