『スカイ・ロック・ゲート☆』
ときめきをBelieve
掲載:2013/7/13 10:10
今日のお題に「おっ!?」と思った人は、間違いなくアラフォーだろう。
そして、以下の内容との相関が分かる人とは、よき友になれる気がする――
ついに始まりました。
アルスラーン戦記
『鋼の錬金術師』『銀の匙』『百姓貴族』の荒川弘による、『銀河英雄伝説』『創竜伝』の田中芳樹作・大河ファンタジー小説のコミカライズ。
原作はかれこれ20年以上も前に角川文庫から出ていて、10巻までは読んだ覚えがあるんですが、いつの間にか刊行されなくなってて、記憶から半ば消えていたんですよ。
ところが、調べたら出版社が光文社に移っており、そこからは新書で文庫版の13巻に相当する内容までが出版されているものの、5年前から再び休眠状態……って、おいっ! 完結させる気があるのか、田中芳樹!
まあ、筆の遅い作家を漫画版の進行で追いたてるというのは、完結を促すのに有効な方法かもしれませんね。
ちなみに、作画を担当する荒川弘。
『三國志』ファンを公言する人の事だから、きっと架空の歴史モノである『アルスラーン戦記』も好きだったのだろうと思っていたら、何と読んだ事が無かったらしいです。
出版社から依頼が来たから受けた、とそういう話のようで、正直、これには不安になりました。
そんなんで大丈夫かよ、と?
でも、第1話がいきなりオリジナルエピソード(多分)で、それがピタッとハマッてるんでビックリでしたわ。
これ、どんな制作体制なんでしょうね?
原作者自身が脚本を書いているなら納得ですが、原作者は原作本を預けるだけで、漫画家がそれを元にネームを切る体制だったとすると、荒川弘すげえって感じなんですけど?
自分は足りないとは思ってなかった部分なのに、足された事で後の展開の必然性がより高まるというか、荒川弘は一読しただけでそれに思い至ったんですかね?
何はともあれ、このエピソードで来月か再来月に描かれるであろう、アトロパテネ会戦でのエピソードが深みを増す事は間違いないでしょう。
老将軍ヴァフリーズの命を受け、王太子アルスラーンを探して、戦場・アトロパテネ平原を単騎突破する「戦士の中の戦士(マルダーンフ・マルダーン)」ダリューンは非常に格好よろしいはずです。
自分は智将・ナルサスの毒舌や、自称宮廷楽士・ギーヴの軽口の方が好きでしたが――。
この辺りのキャラクターも、荒川弘の作画にハマりそうですね。
光文社文庫版
というわけで、自分、所有していたはずの角川文庫版が見当たらないので、光文社文庫版を買い直しました。
今、再読中なんですが、全然古さを感じませんね。
20年以上前――前世紀80年代半ばに出版された本なんですけど……。
こういうのを読むと、今の作家は大変だなあと思います。
『アルスラーン戦記』はライトノベルブーム以前に発表された作品ですが、亡国の王子が国を取り戻す物語――正にエンターテインメントの王道です。
しかも、その展開はお約束でありながら、読者の期待の上を行く。
こんなもん出されちゃったら、同じ王道では超えられないでしょ。
読んだ事が無い人はラッキーだから読むべし。
20年以上前とは言え、自分は読んだから筋は知っているはずなのに、改めて物語の細部にワクワクしとりますよ。
えっ、稼働報告はどうしたんだって!?
……聞かないで下さい。二日連続、ハネモノでマイナス収支とか、ゲロヤバ~。
一日累計
-5k也。
文中敬称略m(_ _)m