『ハンドルとレバーに願いを込めて』
父、無職になる、の巻。
掲載:2013/7/5 06:00
ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピ、アァ~♪
ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ・ボッピィ、ンアッアッ♪
よんちゃんです。
さっ、お題の件です。
急でしたが、先月末で父が景品交換所を辞めました。っつーか、クビになりました。
僕が聞いたのはつい二週間前。いつかはそうなるんだろうな、と思っていましたが、突然の話でびっくりしました。
オーナーはほぼ寝たきり。認知症もあって、奥さんと娘さんが実質経営者です。その二人が父に辞めてくれと話しに来たそうです。父も会う度に給料下げてくれだの何だの言われて嫌気がさしたようで、応じたようです。
開店から二十年、毎日休まず頑張ってきてこんな仕打ちですか。失業保険があるわけでもなし、退職金があるわけでもなし。せめてもの労いの言葉をかけるわけでもなし。父の頑張る姿を見てきた僕は涙が出ましたよ。
でも上記は単なる雇われる側の感情でしかありません。経営者は利益を追求するし、安い労働力があるなら代えるのが当たり前でしょう。仕方ない、とも思います。納得はしませんがね。
んで、さぞ落ち込んでいるんじゃないかと思い、実家に行きました。孫の顔でも見たら少し元気になるんじゃないかと……。
実家に着き、居間に行くも父の姿がありません。寝室に行くと深く眠っている父を発見。老体に鞭打って働いてきて、辞めさせられたとなれば疲れが一気に押し寄せるのもわかります。
暑いし、素麺でも食べながら話でも聞こうとしたけど、疲れきった父の顔を見たら何も言えませんでした。
父も75歳。病気も怪我も沢山してきたので、これからはゆっくり休んでもらいたい。そんな意味を込めて『お疲れ様でした。』と言おうとしたその時でした。
『いやぁー、二日連続で徹マンはキツいわ。』
こいつマジで馬鹿ですか?バンジー鼻フックしていいですか?
続けて、
『これからどうしようかなぁ。雀荘始めるかな、それとも小金貸し始めるかな(目をキラキラさせながら)』
パートから戻ってきた母ちゃんが、帰りに買ってきた夕飯の材料をドサッと落としたのは言うまでもありません。母ちゃん、あなたは長生きしてください。
しばらく父には会わないでおこうと強く思った昼下がりでした……。
では今日も願いを込めて。
よんちゃん