『スカイ・ロック・ゲート☆』
企業倫理はどうなってる!
掲載:2013/5/17 08:30
ライバル店のグランドオープンで客を奪われて以降、ずっと締めっぱなしだったO店が、ついに改装突入――まあ、当然ですよね。このままの状況では、出すか、店を閉めるかしか選択肢が無かったわけですから。
リニューアルオープンは今週末。
所用のために休もうと思っていた日なので、代わりに今日を休みにして所用を足して来ました。
2~3年前まではリニューアルと言っても店割になんの変化もないものが大半でしたが、この所はしっかりエンドユーザーにサービスするようになって来てます。
ホール側の意識の変化を感じる、今日この頃です。
しかし…… メーカー側の意識は、どうなっているんだろう? と思わせる事件が起きました。
ニューギンのパチスロ『信長の野望 天下創世』の稼働停止・撤去回収問題です。
読者さんから、その件に関するメールを頂きまして、返事をするために現状を知ろうと、メーカーのHPにアクセスした所、驚きました。
TOPページ、機種特設ページ共に、エンドユーザーに対しては何の説明もされてません。
直接の顧客であるホールには5月11日に稼働停止の連絡をしているのだから、間接的な顧客であるエンドユーザーが不利益を被る事は無いだろうという判断なのかもしれませんが、こういうのって家電・自動車メーカーなら、最初に不利益を被るエンドユーザーにいち早く発表するものなんじゃないの?
パチスロ『花の慶次~天に愛されし漢~』のPAYOUTシミュレート値がメーカー発表値より大幅に低いとか、ホールのデータ上では設定6でも102%しか無かったなんて問題もありましたが、ここはエンドユーザーを何だと思ってるんでしょうね?
適当な情報開示で踊らされたり、製品の不具合で不利益を被る側としては、「ちょっとエンドユーザーを軽視しすぎてやしないか?」と言いたくなります。
ただ、エンドユーザーである我々も反省せねばならない部分があります。3年前、ユニバーサルのパチスロ『緑ドン VIVA! 情熱南米編』でもローディングバグ問題があった事を覚えておいででしょうか?
場合によってはARTが消える、とも言われた問題なのに、メーカーからは何の公式発表も無く、いつの間にかうやむやになりました。
こうした展開になった理由は『緑ドン VIVA! 情熱南米編』の出来が良く、稼動は上がり続け、メーカーも増産する程の人気機種になった事。およびローディングバグの発生頻度が『信長の野望 天下創世』の不具合より、はるかに低かった事などが挙げられますが、機械の出来さえ良ければ、作ったメーカーの対応を問題視しないエンドユーザーの姿勢が、今のパチンコ・パチスロメーカーの企業体質を育んで来たと思うのです。
苦情は言っても、その機械で遊んでいるのでは、メーカーがその問題を重要視するはずがありません。
また、余談ながら、自分は『緑ドン VIVA! 情熱南米編』導入数週間後、機械の中古相場が急落した事を記事にしました。丁度、ローディングバグ問題が浮上した頃です。
要するに、ホールは反応してるんですよね。こんなバグのある機械は先が無いだろう、と。
ところが、人気機種になってしまったのだから、「ああ、こいつら面白ければ何でもいいんだ」と考えるようになるのは致し方ない事でしょう。
繰り返します、エンドユーザー軽視の売り手市場という業界が出来上がったのは、我々にも責任があるのです。
そういや、ローディングバグ問題で「メーカーからは何の公式発表も無い! 企業倫理はどうなってる!」と怒りの声を上げたライターは、大崎一万発さんだけだったな。
後はVIVAドンおもしれーの、何のって記事を書き散らすだけ。ホント業界体質ズブズブだよなあ、ライターのお先生様方もよお……マジ尊敬出来ねえわ。
何はともあれ、今回の『信長の野望 天下創世』稼働停止・撤去回収問題。
一般メディアでは、「業界がエンドユーザーを顧みないのでは、市場規模が縮小するのも仕方がなさそうだ」と皮肉めいた報道がなされてます。
こうした報道を真摯に受け止める業界人が増えて欲しいと思うと同時に、こうした業界の体質を作りあげる一助となった我々自身も、その行動を反省せねばならないと、自分は思ってます。