『スカイ・ロック・ゲート☆』
換金なんて出来なくなればいいのにね!?
掲載:2013/3/24 11:30
既にお返事コーナーで返信済みではあるが、先日大変面白い感想メールを頂戴した。
まともな人間ならパチ、スロで喰って行こうとは思わんでしょ?
だから換金というグレーゾーンを無くして真っ当な遊技場にすればいい
本当にパチンコ、スロットが好きな人だけ打てばいいのでは
――感想メール本文から一部抜粋
そもそも、我々パチンコ生活者は日陰者である。しかし、射駒タケシさんや、しのけんさんがメディアで脚光を浴びるに従って、妙な勘違いをする連中が現れ始めたわけだ。
自分もそうした勘違いをして日向に出て来てしまったパチンコ生活者の一人なので、「まともじゃない」のは分かっているから、あまり虐めるなよ、というのが最初に言っておきたい所。
と言うか、会員登録しなければ閲覧出来ないブログを見ているのは、まともじゃない人間の思考や生活を覗きこんで楽しんじゃおうかなって事でしょ?
あんまり虐めるとヤメちゃうけど、いいの? 楽しみが一つ減っちゃうよ?
でも、こうした指摘で凹んだり、気分を害するほど自分はウブじゃないし、返す言葉を失うほど無知でもないので、今回はこのメールで述べられている「換金というグレーゾーン」について書いてみようと思う。
まず、何でパチンコ・パチスロにおける換金行為がグレーゾーンなのか分かりますか?
「換金というグレーゾーンを無くして……」と簡単に言うけど、それが何故出来ないのか考えた事ないよね?
ズバリ理由を言っちゃうと、白黒つけたら困っちゃう組織があるからです。
困っちゃう組織――それは、警察。
もし、黒って事になったらですよ、「監督庁である警察庁は、パチンコ業界の違法行為を50年以上に渡って見逃してきたのか!」という話になるわけです。
この、不作為責任を取らされたくないから、警察は換金行為の是非について問われると、「ただちに違法とは言えない」みたいな微妙な言い方を繰り返すばかりなんですね。
だから、換金というグレーゾーンを無くすという事と、警察庁の不作為責任を追及する事はセットだと考えねばならない。
はっきりした解釈が無いからグレーゾーンなのではなく、白黒つけられては困る組織があるからグレーゾーンなのだという事を認識しておくべき。
なお、これを認識した上で換金行為を無くそうとするなら、自分が考えるに、業界を規制する新たな法律――「パチンコ新法」を制定するしかないと思う。
すなわち、「『風営法』上、換金はただちに違法とは言えない行為であったが、『パチンコ新法』においては違法行為である」という方向に話を振って、警察庁が不作為責任から逃れられるように取り計らうしかない。
もし、換金というグレーゾーンを無くすべきという考えの人間が相当数いると思うのなら、「換金行為を違法とする『パチンコ新法』の制定」を公約に掲げて選挙にでも出てみたらいいんじゃないだろうか?
これが実現出来たら、反パチンコ派の英雄になること間違いなしだよ。もっとも、長生き出来ないとは思うけどね……。
だって、パチンコ・パチスロがこれほどまでに支持されて来た理由は換金出来たから。
金銭的な勝敗がかかっていないパチンコ・パチスロなんて大して面白くないでしょ?
業界が「出目だ、演出だ」といくら盛り上げようとしても、さらなる産業規模の縮小はまぬがれないと思う。
それも、どれだけ縮小するものか見当がつかない。遊技機設置台数4桁なんてホールは大都市でも必要なくなるんじゃないだろうか?
大きな駅前に設置200~300台規模のホールが1軒あれば十分というレベルかもしれない。
そうなると、メーカーや設備業者などホールと取引のある企業が次々に潰れるだろうし、攻略誌などのメディアもほとんど需要がなくなる。もちろん、換金が不可能になった時点でパチンコ・パチスロ生活者など一人も生き残れません。
つまり、街には失業したパチンコ業界関係者と、生活する術を失ったパチンコ・パチスロ生活者がわんさかあふれるわけで、絶対その中の誰かに刺されますよ。
他業種への影響だって無視出来ない。日本経済にはパチンコ・パチスロを軸にして回っている部分が間違いなくある。
例えば、北斗やエヴァ、それに牙狼のように、パチンコ・パチスロ化のお陰で映画や続編の制作といった、さらなるビジネスチャンスを得た版権は数多くあるし、これらは原作者ばかりではなく、その作品の制作に携わった多くの企業・個人に恩恵をもたらしているのだ。パチンコ業界が廃れるという事は、そうしたビジネスチャンスが無くなる事も意味する。
というわけで、どうでしょ? 換金というグレーゾーンを無くして真っ当な遊技場とやらが並ぶ世界にしてみます?
喜ぶのは、パチンコ・パチスロに入れ込んで身を持ち崩した挙句に逆恨みしている馬鹿と、遊技回数年に数回、あるいは自分自身は遊技しないが知人が負けてるから、という周辺の勘違い系だけだと思うけど?
数年前、「ホールは専業なんて輩に抜かれないように、遊技台の管理をもっと厳しくするべきだと思う」というメールを貰った事があり、その時は「何か勘違いしてませんか、我々専業は業界が優良だからこそ咲いていられる徒花です」という意味合いの返事をさせて貰ったのだが、これはそのメールと同種のものじゃないだろうか?
ベースやTYを徹底的に管理され、止め打ちなどの技術介入があるとホールコンのアラームで瞬時に察知し注意を促す――今は正に彼が望んだ業界になっているわけだが、彼は楽しくホールに通いつめているのかな?
お~い、もし通いつめてないようなら、やっぱり君は勘違い君だぞ~。
とりあえず、徒花としては、まだ咲いていたいので、エンドユーザーが必要以上に負けないように立ち回り論を指南したり、業界の現状に対して警鐘を鳴らして行きたいと思っております。
人を呪わば穴二つ。変な僻み根性から「遊技台の管理をもっと厳しくしろ」「換金というグレーゾーンを無くせ」なんて意見は、業界をさらにつまらなくするだけじゃないだろうか?
そんな事言ってないで、みんなで幸せになろうよ。