『スカイ・ロック・ゲート☆』
ホールのダークゾーン
掲載:2012/12/15 00:45
欠損著しい例のホールについて、ちょっと進展があったので報告します。
はっきり言って「黒」ですね。おそらくBモノではなく遠隔やってます。
スロ友も、10年選手の他専業さんも、信じられないくらいの欠損を抱えて、このホールから撤収してました。甘999の試行10000Gで欠損30万円とか、まずあり得ません。
「コイツ、被害妄想の素人みたいな事言ってるよ」と含み笑いした、そこのあなた。実は自分も笑っちゃいそうなのです。
先日、自分同様に開き台で粘っている客だけが沈んだ件をお伝えしましたが、パチンコの勝ち方を知っている客だけを狙ってピンポイントで沈めるという、バレやすい遠隔を行う阿呆店長がいた事に――。
まあ、打てる店が色々あった時期なら、まともな店のデータに希釈されてしまうので、「俺って、引き弱だなあ」と思う程度でこの店の不正には気付かないでしょう。行き場が無いので通い詰めたゆえに気付いた事例と言えます。
それと、やはり「時代」ですかね……。
こんな20000Gも試行せずに気付くような露骨な遠隔を以前から行っていたとは思えません。おそらく、どんどん減って行く客を引き留めるのに必死だったんだと思います。
専業を始め、勝てる台しか打たない本当の意味で客とは言えない遊技者をハメる代わりに、負けっぱなしの客には手心を加えているように見えました。不要な客からかっぱいで、必要な客に還元するって事ですね。
「ざまあみろ! 死ぬのはお前ら社会不適合者だけなんて良い店じゃないか」と高笑いした、そこのあなた。
遠隔はメーカーから購入した遊技台に線を繋げば出来るというものではありません。遠隔操作用のPCからの信号を受け付けるための裏ロムが必要なのです。
これは1台あたり15~25万円と聞きます。100台繋げば1,500~2,500万円ですね。そして、この設備投資の資金を出すのは、そのホールに入店する全ての客です。あなたも入ってますよ。
要するに遠隔操作を行っているホールは、普通のホールより設備投資にかかる費用――営業コストが高いのです。設置機種全台に遠隔を導入したら、単純計算で3~5割増しって事になりますね。
売り上げ(サンドに入るお金)が同程度の普通の店と比べて、全体的な出玉は渋いと考えるのが妥当です。
また、パチンコの勝ち方を覚えて勝てる台にだけ着席するようになったら、あなたも遠隔で沈められる標的となる可能性がある事もお忘れなく。結局、こうしたホールに出入りする客がトータルで勝ち組になる事は無いのです。
とりあえず、今回の件では
・大手が不正基板を導入している可能性は低い。
・遠隔で個人攻撃などあり得ない。
この2つが一般論に過ぎない……いや、デタラメだという事がよく分かりました。
ところで、ここまで自分の話を聞いて、色々と不安になったり疑問を抱いた方が多いのではないでしょうか?
例えば、遠隔で出玉を操作出来るのに、何故ゴトの被害を防げないのか? 遠隔があったとして、どのくらいのホールがそれを導入しているのか?
何故、ゴトの被害を防げないかについては具体的な記述が載っている書物が見当たらないので、自分がお答えします。
それは、単純に遠隔を導入しているホールが少ないから。そして、遠隔が対応出来るのは体感機等デジタルなゴトに限られ、セルやサンドゴトのようなアナログゴトには対応出来ないからです。
他の疑問に関しては、以下の書物をご参照下さい。
パチンコ「30兆円の闇」
溝口敦著 小学舘刊です。遠隔システムの開発者が、そのシステムの概要・種類・費用、どの程度のホールが導入しているかまで赤裸々に語っております。
前述の、ホールがゴトの被害を防げない理由もこれを読めば推測するのは容易です。
この書物の信頼度に関しては、POKKA吉田さんの著作「パチンコがなくなる日」のあとがきから一文を抜粋しておけば充分でしょう。
パチンコがなくなる日
……いちいち列挙するとキリがないのでウソ例示はこの一件にとどめておくが、こんなウソ記述の宝庫であるこのトンデモ本は、日本社会とぱちんこ業界との距離をしかし示唆したものであろう。すなわち「日本社会はぱちんこ業界のことを知らなすぎるので、ちゃんと取材ができなくてウソ記述が満載の本でも発行できる」ということである。
一方で、まともな取材をするジャーナリストもいるにはいる。溝口敦氏の「パチンコ『30兆円の闇』(小学舘)」だ。
――「パチンコがなくなる日(主婦の友社)」
おわりに、より抜粋。
POKKA吉田さんって誰!? という方はいませんね。
「パチンコ『30兆円の闇』」は発行が2005年と、少々古めの本になるのですが、そこに記載されている内容から現在の状況を推測するのは容易です。
また、今年2012年の秋に文庫化(小学舘文庫)され、現在では580円ほどで手に入ります。
「元店員ですけど」「元店員の知り合いから聞いた話で」なんて論調で語られる、具体的な数字の出ない話に耳を傾けても埒が明きません。そうした話の信憑性を測る意味でも、しっかりした取材力を持ったジャーナリストによる本には目を通しておくべきだと、自分は思います。
過去ログでも一度おすすめした本ですが、是非ともご一読を。