『スカイ・ロック・ゲート☆』
世の中、金なのか!?
掲載:2012/2/20 11:10
宝島社のムック本『このマンガがすごい!』特設コーナー。
2012年第2位:グラゼニ
書店にとって、このランキングは軽視し難いもののようで、発表されると、多くの書店が特設コーナーを設けます。
実際、上位にランキングされた作品は売り上げに拍車がかかり、その作者の他の作品までもが売れ始めるそうな――。
で、思わず手に取ってしまったのがコレ。
勝ち組フリーター列伝
2012年の第1位『ブラック・ジャック創作秘話』の作者、吉本浩二の作品です。原作は大西祥平。
奥付を見たら第2刷――帯の
『緊急重版!!』の言葉通り、ランキング1位を受けて5年振りに重版されたようです。
したたかですよねえ、出版社も。
ちなみに、手に取ってしまった理由は、出版社の思惑通りの作者買いばかりではありません。
ズバリ、内容です。
年収1000万のネットオークショントレーダー。
年収3000万、家を買ったフリーター。
パチスロで得た
元手20万を2億にした、カリスマ・デイトレーダー……etc。
そう、ここに出て来るのはロンリーくんの完成形とも言える人達なのです。
身近に同じ志を抱いている人がいれば、既にその道で成功しているのはどんな人達か気になりますから。
でも、読んでみて思いました。
自分には
無理!
自分の場合、金銭欲より物欲が勝りますので、ネットオークションに出品とかしません。
オークションで値段が釣り上がるのを見ながら、コレクションして一人でニヤニヤしてます。
デイトレだって片手間でやれるような甘い世界じゃないと思うし、パチスロをヤメてデイトレに専念とか自分は出来ません。
何よりカリスマ・デイトレーダーの降臨さんが得た2億というのは、己の資金を全てブチ込んで他者と斬り合うロマンの末に得たものであって、2億欲しくてデイトレを始める人間とは最初から志の部分で違います。
意識・イメージ革命のために会社を設立――いや、そもそも自分、生産性ゼロのパチ・スロ専業ですし……。
議員に立候補――20代半ばなら考えました。
そんなわけで、志や価値観で共感出来たのは、原価を下げて商売する事を追求した結果、己の才能を売ろうという結論に至った食生活研究家の魚柄仁之助さんだったり、沖縄に移住してカフェ経営を成功させた関口正明さんだったり……。
あ、不覚にも目頭が熱くなってしまったのは、洞窟オジさんこと加村一馬さんの体験談ですね。
13歳で家出し、線路沿いに歩き出して二日目の事。
ふいに後ろから犬の声がして、振り返ると飼い犬のシロ!
嬉しくて、抱きしめて、「俺とお前は、いつまでも一緒だ―っ」て所です。
金儲けの才能無いな、自分は……。
それにしても、今年の『このマンガがすごい!』特設コーナーには時代を感じるテーマが並んでます。
『ブラック・ジャック創作秘話』は成功者の人並みならぬ努力が描かれてますし、冒頭の『グラゼニ』は成果主義の日本のプロ野球の実情を描いた作品で、26歳・年収1800万――これじゃ全然ダメなんですってお話。
実録物、もしくはそれに近いフィクションが並んでいて、単純に夢を語っただけでは共感してもらえなくなってる時代なんだなと。
今のご時世、夢も希望も無いもんなあ。
作品を通して夢を見るなら、リアルな判例を挙げてもらわないと……。
まあ、いくらリアルな夢に共感しても、行動しなけりゃ夢がリアルにはならないわけですけどね。
とりあえず、自分は自分に出来る事を――。
北斗の拳
ええ、パチスロですいません。
稼働内容は商業都市方面のO店で、設定に確信が持てないまま
北斗を5台打ち散らかして、気付いたら浮いてたというしまらない一日でした。
一日累計
+77・5k也。
何だかなあ……。
●文中時々敬称略m(_ _)m