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【ザッシュ】
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『スカイ・ロック・ゲート☆』
地味だけど熱い戦い
掲載:2012/1/31 11:54

雪が降って、晴れた翌朝の散歩は寒いけど気持ちいいです。
 
 
地味だけど熱い戦い
   積雪10㎝ぐらい?
 
 
 
まあ、北海道や日本海側にお住まいの方からすれば可愛いもんですよね。
温暖化の影響か、雪が積もるほど降る事は年々少なくなっているので、今年は降った方だと思います。
 
ところで、こんなもんを読んでみました。
 
 
地味だけど熱い戦い
 ブラック・ジャック創作
 
 
 
宝島社のムック本『このマンガがすごい!』2012年のオトコ編第1位です。
[原作]宮崎克 [漫画]吉本浩二 秋田書店刊。
漫画の神様――手塚治虫が不朽の名作「ブラック・ジャック」を制作していた当時のエピソードを漫画化したものですが、こうした実録物がここまで評価される事は滅多に無いと思います。
 
漫画のジャンルとしては地味ですもんね……。
私的にも興味のあるジャンルではないのですが『このマンガがすごい!』のランキングには興味があります。
 
漫画を評価するシステムは色々ありますけど、出版社主催の各賞はその出版社から刊行されている作品が選ばれるのが基本で作為的なものを感じる事が多々ありますし、特定の企業・団体が利する意図が絡まない運営になっている賞でも、選考委員の人選によっては妙な作品が選ばれてしまう事があるわけです。
 
しかし、これは大学の漫画研究会、書店員、編集者、評論家、声優に放送作家にミュージシャンやお笑い芸人など、総勢70~150人のアンケート参加者によるランキングですから、普通に今一番面白い漫画が選ばれていると言って良いと思います。
実際、上位ランキングになると興味の無いジャンルに属する作品でも面白い。
 
で、この「ブラック・ジャック創作秘話」ですが、やはり面白かったです。
神様とまで言われた人物の制作風景が普通であるはずがない。
必死に作品を創ろうとする人と、その作品を締切までにもぎ取って行かねばならない編集者の戦い。
作中に出て来る秋田書店の名物編集長「カベさん」の言葉を借りれば、「漫画家は漫画を描くのに必死。編集者は原稿を取るのに必死。必死な奴同士が一緒にいるんだから、何が起こっても不思議じゃねぇ」んです。
 
その軸に絡む手塚治虫を支えたアシスタント達――現在の有名漫画家多数の奮闘は、まるでラオウとケンシロウの間で奔走する五車星のようです。
いやあ、下手な格闘漫画より熱い戦いだ――。
 
とりあえず、神様ではなく一人の人間が、ボロボロになるまで努力する姿は何かを与えてくれると思うので読んでみると良いかもです。
 
さあ、頑張れ自分!
 
 
 
●文中敬称略m(_ _)m
 

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