『スカイ・ロック・ゲート☆』
無粋な輩
掲載:2011/5/3 14:50
冲方丁の、日本SF大賞受賞作
『マルドゥック・スクランブル』にこのようなシーンがある。
読書家の間で伝説として語られるカジノシーン――ブラックジャックに挑むバロットが、ドクター・イースターに問いかけ、たしなめられるシーンだ。
《ねえ、叔父さん。カウンティングて何?》
「いったい、どこでそんな
無粋な言葉を覚えたんだ?」
カウンティングとは出たカードを記憶(カウント)する事で、次に来るカードの予測をしやすくするという、いわばカードゲームの必勝法である。
無論、これは遊び好きの叔父さんと、初めてカジノにやって来たうぶな姪っ子を装う二人の芝居で、二人はまんまとディーラー――マーロウ・ジョン・フィーバーを就職斡旋所行きにしてしまうのだが……。
で、このカウンティングを無粋な言葉と評するドクター・イースターの台詞――我々にも通じるものは無いだろうか?
パチンコ・パチスロを娯楽と捉え、遊んだ対価として遊技料を支払っているごく一般的なお客様からすると、利殖術としてパチンコ・パチスロを嗜み、様々な必勝法を駆使する人間は
無粋な輩と言えるのではないかなと?
ええ、そうです。我々はパチンコ・パチスロという遊技を娯楽と解さず、ホールから金を掠め取っている無粋な輩なのです。
そんな無粋な輩の無粋な一日……いや、午前中……。
GW中ながら、O店の看板イベントという事で、一応出勤してみました。
前回は
アクエリオンでどうにか凌げたので、今回も何とかなるのではないかと?
しかし、開き台はあったものの、どうにも20G/1kを超えない感じ――ワープ通過率は8コ/1kで十分なのに、ヘソへの入賞は内1~2コって所なのです。
試しに
新海の釘を確認すると、クセ悪と認識している台ばかりが開いており、どうやら今日は出す気無しなのだという事が飲み込めて来ました。
一日累計
-11k也。
念のため
新海を数台試し打っても、もちろん手応え無し。
肩を落として退店です。
時給1kではちょっと打てん……。
表記出玉から20%も削って、もはやボッタクリと評するのも生温い店がゴロゴロしている中、GWの看板イベントにサービスしてくれるこのO店は、やはり優良店。
その優良店のサービスに、「物足りん!」と背を向ける自分は、やはり無粋な輩だよなと……。
昨日は、そんな事を考えてしまったのでした。
やれやれ。
●文中敬称略m(_ _)m