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物はある。商品もある。しかし、被災地に物資が届かない。
こうした事態が起こった要因は
 
 
■被災地以外の地域での買いだめ
■運送車輛の燃料不足
 
 
と言われてますが、自地区に関しては、もう一つ。
 
それは――
 
 
■風評被害
 
 
いくら、「即、健康を害するレベルの放射線濃度ではない」と言われても、いざ「行け!」と言われると躊躇するのが人間ってものなのでしょう。
運転手が来てくれません。
 
自分も水を飲む時、一瞬躊躇しましたしね……。
飲んで薬になるものじゃなし、飲まずに済むなら飲みたくないですよ、ホント。
 
なお、この風評被害。
現在、報道されている以上に深刻な問題です。
自分の親戚に酪農家がいるんですが、家と牛を捨てて、この県を出て行くと言い出しました。
何故なら、食品メーカーが肉や牛乳を買ってくれないんです。
食品の安全性を考えると、メーカーを責めるわけに行きません。
そして、商品にならない牛を何十頭も育てる理由や余裕は酪農家にも無いんです。
 
国道を他県に向かって走る自県ナンバー車輛。
スカスカになって床が見え始めた避難所。
神経質とか過剰反応とか――そう思っていたそれらの風景に、昨日とは違う色が見えるようになりました。
 
 

    地震の爪痕3
 
 
 
地震で倒れたお地蔵さん。
倒れたままじゃ痛ましいので、起こしてあげた所でパチリ――。
 
さすがに自分一人の力じゃ台座の上には戻せませんでした(汗)。
 
でも、このお地蔵さん、台座の右に尖った金属片が奉られてるし、何か変だと縁起を調べてみたら、何と!『不動明王』でした。
尖った金属片は剣だったのですね。
 
不動明王――梵名アチャラ・ナータ。
右手に利剣、左手に羂索(けんさく)を持って大火焔(かえん)の中に座し、悪魔・煩悩を降伏(ごうぶく)する五大明王の主尊。
大日如来の化身でもある。
 
むう……神頼みしときゃ良かったか?
神様仏様、東京電力社員に自衛官様。原発問題を一刻も早く収めて下されえい。
 
切実にお願いします。