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【ザッシュ】
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『スカイ・ロック・ゲート☆』
血の一滴
掲載:2010/5/5 22:55

読み終わりました。
 
 
血の一滴
   マルドゥック・スクランブル
 
 
しかし、この、血糊の付いた鈍器で後頭部を殴られたような読了感は何なんでしょうな……。
 
文庫本三冊、原稿用紙にして1800枚程の大作だったりする訳ですが、「沖方先生、ライトノベル作家だなんて思ってて本っ当~にごめんなさい」な作品でした。
ハードなんで万人にはおススメしません。
 
オクトーバー社の汚れ仕事を引き受ける賭博師シェル=セプティノスに焼き殺され、人命保護を目的とした法令【マルドゥック・スクランブル-O9】により、法的に禁止された科学技術の使用で一命を取り留めた少女娼婦ルーン=バロットが、同じく禁じられた科学技術の産物であり、ネズミ型万能兵器のウフコック=ペンティーノと共に、生き残るために血煙の中を駆け回る話──なんて聞いたら退く人も多いのではないかと思うし。
 
ただ、生き残るという事は戦うという事であり、戦う事で自己の存在証明をしていく人々(ウフコックは意思を持った道具だが……)の物語はなかなかに読みごたえがあったぞと、そういう事です。
 
ちなみに、作中の約1/3はカジノでのギャンブルシーンだったりするのですが、ここはパチンカーorスロッターが読んでも面白いかもしれません。
 
「ギャンブルで人を感動させる事が出来るのか?」
 
その答がここにあります。
いや、マジで感動させられてしまうから──。
これはちょっと驚きです、はい。
 
マルドゥック・スクランブルは、今年秋に劇場版第1部「圧縮」が公開予定。
昨今はマルチメディアで展開するのが当たり前って事なのか、漫画版なんてのも刊行されているようです。
小説本編では、続編にマルドゥック・ウ゛ェロシティが有り、完結編のマルドゥック・アノニマスは来年刊行予定──。
 
劇場版公式サイトではキービジュアルやPV、ルーン=バロット役林原めぐみ嬢からのメッセージなんかも公開されてますんで、気になる方は是非チェック。
 

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